さよなら、再見、またいつか。

これが、これが僕の生きる場所だよ!北京の生活や、日本のサブカルチャーについて。

北京到着(5/17-22)

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ついに北京に到着。北京はもうすっかり暑くて日中は35度もある。湿気が少なくカラッとしているから、日陰に入れば暑さをやり過ごすことができるのはいい。

初めての土曜は、コーヒーを淹れてのんびりしてから動き始める。好きな音楽を掛けて、コーヒーを淹れれば自分のベースに戻れる気がするから、趣味を持っていて良かったなと思う。その後は、新居の周りを少し散策。緑も多いし、外国人向けのスーパーや、ご飯屋さんもいっぱいあって、問題なく過ごせそうな気がしている。映画館が近いのものいい。正式に入居できたら、自分の好みのものを買って、少しずつ落ち着く空間を作っていこうと思う。ホテルに戻って「深夜特急」と、この間の飲み会で聞いたJPホーガンの「星を継ぐもの」をダラダラと読んでいたら、体が疲れている気がしたので、マッサージに。月曜に最終出社、火曜に引越し、水曜に北京に移動して、そのまま働いていたのだから疲れていても当然か。一度、出張時に行ったことのある「松霖保健」というお店に。このお店、入り口がクソ怪しいから入るのを躊躇してしまうのだけど、フットマッサージ+全身マッサージ2時間で150元とめっちゃ安い上にサービスもいい。これからの何年かの駐在生活のうちに頻繁に訪れることになるような気がする。

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日曜は、ホテル近くの朝陽公園に散歩に行く。すごく広大な空間で、北京っ子がみんなめいめいの形で夏を楽しんでいた。僕も中国語が話せるようになったら、この人達と一緒に卓球でもしてみたい。お昼は北京好运街(通称:ラッキーストリート)にある「小江南」という小籠包屋さんで、ビールと小籠包とかけラーメン(メニューには日本語でかけうどんと書いてあった)をサクっと食べる。ラーメンは味があるのかないのか分からないぐらいの薄味だったけど、お腹も空いていたので、とりあえず深く考えるのをやめて一気に食べきってしまうことにした。そして今に至る。

1ヶ月も経っていたや。

駐在に向けての準備や、送別会などに参加して痛飲していたら、前回の投稿から1ヶ月も経っていた。まずい。サボるの楽ちん。1ヶ月も更新していないと何をしていたかなんてすっかり忘れてしまったのだけど、思いつく限りのことを書いてみようと思う。

■ドラマ:「母になる」「やすらぎの郷」「パンセ」「ガールボス」

「母になる」は、どうも細かいところが引っ掛かってしまって集中できない。あんなポップコーンどこで買うんだとか、誰かKOUとKUOを間違えるんだとか、誰があんなちょっとしたことで子供を拐うんだとか、もう全然集中できない。ギャグセンスも薄ら寒すぎてついていけない。最終話まで見るのがちょっと辛そうだけど、辛抱してもう少し見てみようと思う。「やすらぎの郷」は、まだあまり見れていないので評価できないけど、爺の倉本聰が今やろうとしている挑戦は見ておくべきだと思っている。「パンセ」はいまいちよく分からなかったけど、もこもこの服を着たかしゆかが可愛かったのと、エンディングで流れる吉田拓郎Perfumeの相性の良さが意外だった。

■本:「村に火をつけ、白痴になれ」「ニッポン戦後サブカルチャー史Ⅱ」

どっちの本も素晴らしい。伊藤野枝の生き方からは、自由に生きればいいんだとすごく勇気をもらえる。そして、栗原康の文体がずるいぐらいにいい。後、この本は目次の3ページが抜群にいいと思う。どれも最高すぎる。ど根性とセックスの組み合わせがこんなに相性がいいなんて知らなかったや。

1.貧乏に徹し、わがままに生きろ。 お父さんは、はたらきません/わたしは読書が好きだ/わたしはけっしてあたまをさげない/きょうから、わたし東京の人になる
2.夜逃げの哲学 西洋乞食、あらわれる/わたし、海賊になる/ど根性でセックスだ/だれかたすけてください、たすけてください/恋愛は不純じゃない、結婚のほうが不純なんだ/究極の夜逃げ

ニッポン戦後サブカルチャー史もいい。特にこの序文はいい。

サブカルチャーの「毒」には、魅力が満ちている。一度魅せられるや、「毒」は転じて「蜜」となる。その味を自らに禁じることは難しい。中毒症状、すなわち、耽溺である。それはマイナスを意味しない。その、ひとつひとつの魅力を掘り下げていくと、また新たな魅力が現れてくるからだ。個々の事象を突き詰めることでつながり、関係が見えてくる。

新しいものの中にあるちょっとした違いや毒に気づき、それにどっぷりと浸かりながら、その楽しみに身を任す。北京に行って友達も少ないだろうし、このスタンスで異国の地から、日本のコンテンツに触れていこうと思う。

■映画:「美女と野獣」「キングコング

キングコングが馬鹿みたいな物語だけど面白かった。タコを食うシーンが一番笑った。

■漫画:「鋼の錬金術師

■その他:大自然の漫才、カノッサの屈辱三戸なつめのMV集、伊勢田勝行のアニメ集

大自然の漫才も、カノッサの屈辱もテンポがゆっくりでいい。

www.youtube.com

伊勢田勝行のアニメはyoutubeにあるものを少し見ただけだけど、無邪気に楽しんでる感じが、ダイレクトに伝わってくるのがすごくいい。技術とか、うまいとか、そんなの二の次だ。情熱があればなんでもいいんだ。最高。

浄瑠璃やん(3/18-22)

 

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金曜日、昔の仕事仲間の人たちとの飲み会、人生で初めてダルマを貰う。小さくてカラフルなそれが可愛かったのでウサギと並べて写真を撮るとなかなかいい感じのものができあがった。土曜日、高校の同級生の結婚式、みんないい大人になってるし、早くに結婚をして子供を産んだ子は、おかん感がすごくて笑けた。


日曜日は彼女の実家を訪ねて食事会。彼女の父親相撲甚句というのを披露してくれたのだけど、全くどう反応していいか分からないし、それを聞いている時に、さらば青春の光の「能やん」が頭の中をよぎってつい笑い出しそうになってしまった。今度の顔合わせで、うちの無学な親父とは話が合う気がしないけど大丈夫なんだろうか、これ。

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月曜は後輩の家での飲み会。みんなでいろいろ持ち寄り。僕は野菜のおつまみを中心に「そら豆の塩昆布和え」「キュウリとクレソンとアンチョビのサラダ」「茄子の煮びたし」「ハマグリと菜の花の酒蒸し」「あさりのおすまし」を作ってみた。春はこういうシンプルな料理があうから気持ちいい。僕の実家が喫茶店という話から、オムライスが食べたいということになり急きょ久しぶりに作ったのだけど、最後にくるむところで失敗してしまった。悔しい。ちゃんと練習しておこう。

家に帰ってからは、龍の歯医者の後篇を見る。このアニメは何よりタイトルがいい。龍の医者なら「まあ見てもいいかなー」ぐらいだけど、龍の”歯”医者になるだけで「もう絶対見なくちゃいけない」って気にさせられる。このちょっとしたずらし方が、今回は本当にうまいなと思った。この舞城のタイトルセンスを「見るだけでうんざりする」と言ってたバカな石原新太郎がちょうどこの日、困り顔で成立していない言い訳を散々口にしていて、その姿のほうがよっぽど人をうんざりさせるように感じた。アニメは、ちょっと理解できない部分もあったけど、虫歯菌が「千と千尋」と「もののけ姫」を足したような感じでわくわくした。

火曜日は部の飲み会。朝までよく飲んだ。そして、つられて泣いてしまった。どうもお別れは苦手で困る。まいった。水曜も飲み会。とにかく毎日飲んでる。そして、ありがたいことにいろんな人がいろんなものをくれる。日本を離れるのは寂しいけど、いろんな人との思い出のものが家に増えていくのはすごく嬉しい。ありがとうございます。

3/12-16

 

日曜日、久しぶりの休日出勤。簡単な打ち合わせと作業が夕方前に終わったので、そこから、遊びに出かける。まずは、久しぶりにサウナに行って汗を流し、新宿のアルタ裏手にある昔ながらのバー「イーグル」で、ティーチャーズ水割り、オールドのロックという古臭いウイスキーを飲む。一度行ってみたかった「若月」で焼きそばでも食べようかと思ったが、休みだったので断念して「すずや」で豚カツ茶漬けを食べる。この豚カツをお茶づけで食べるというスタイル、合うのか合わないのかは、未だに決断を下せていないのだけど、たまに食べたくなる時があるから不思議な料理だと思う。確か、大学生の頃ちょうど見ていた「松紳」で、このお店が褒められてたのを見て行ったんだと思う。この頃の紳介と松本人志は面白かったな。

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その後、ゴールデン街の「深夜プラス1」のマスターに教えて貰ってから、ずっと見たかった「pk」を見る。素晴らしい映画。今のところ、2017年でのベスト。笑えて泣けて笑えて泣けて大忙し。しかも、世界平和。みんなハッピー。最高過ぎる。"ノーベル平和賞を与えたい"、"国連のオープニングで全員に見せたい”と言う評価も納得。

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 月曜日。赴任前、最後のベトナム出張。飛行機の中で和田誠の「麻雀放浪記」を見る。真田広之が演じる「坊や哲」は、可愛らしい坊やだった。漫画と違って、一人称が僕というのが、ヒロイックでなくていい。白黒や、明るすぎない画面も戦後感が出ていてよかった。

火曜日、プレゼン。無事に終わったので夕方から飲み始める。「フーンライ」はいついっても間違いのない味。その後は、バー、ベトナム人カラオケに行き、最後はフォーで締める。フォーはラーメンと違って罪悪感がない、むしろ、何か体にいいものを入れた気すらしてしまう。深夜まで飲んで眠かったけど、カルテットが気になったので、VPN経由してTVerでおっかけ再生。今回も素晴らしい回だった。家森が

”ニモではなく、カクレクマノミ"

”ホッチキスではなく、ステイプラー”

”バンドエイドではなく、絆創膏”

と、正しい名前にこだわるのに、最後はみんなが「マキさんはマキさんでいいんだ」となるシーンは泣けて仕方なかった。ラスト1話が楽しみだけど、それで終わっちゃうのかと思うと寂しすぎる。火曜の楽しみがなくなるのが辛い。

水曜日、朝4時半起きで日本に戻る。眠すぎて仕方なかった。帰りの飛行機は映画を見ることもなく、ただただ寝て帰る。夜は後輩と渋谷の「月世界」で軽く飲む。ここのよだれ鶏はいつ食べても美味しい。セロリの豆鼓炒めも美味しかったので、今度家で試してみようと思う。

日本にいるのも残り1か月。やり残したことがないようにしてから去りたい。

3月6-10日

 

 

月曜。人間ドック。朝9時台の西新宿に向かう丸の内線の混みようがすさまじくて死ぬかと思った。こんなの毎日乗ってたら気が狂う。胃カメラもちょっとは慣れたけどまだしんどい。

火曜、会社で発表ごと。疲れた。眠たい。水曜、携帯でドラマを見ながら通勤してたらまた乗り過ごした。こういう時だけ集中力がある。木曜、赴任資料準備のため神奈川県警に。鑑識課でびっしり指紋をとられる。指を1本ずつ持って機械に押し当ててくれるお姉さんが美人だった。これが変な汚らしいおじさんだったら、この作業の印象、全然違っただろうな。鑑識課の隣にあった、暴力団対策本部は怖そうな人がいっぱいいた。

金曜、ビザ作成に必要な健康診断。1週間に2回超音波エコーと採血したのは初めてだと思う。血が足りなくなるんじゃないかと不安になる。乗換の時に、渋谷で見かけた東京海上日動の広告。根気よくずっとシリーズを続けてるけど、マジで何言ってるか分かんないし、なんでこいつにこんなこと言われなきゃいけないんだと腹が立って仕方がない。

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東京女子図鑑

 

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やっと土曜だ。amazonプライムでやってる「東京女子図鑑」が面白くて一気に見てしまった。20分ぐらいでサクサク見れるのもいい。東カレの連載の時は、薄ら寒さが拭えなくてあまり好きじゃなかったんだけど、映像との相性はすごくいい。特に、タナダユキの演出(ちょうど前のエントリーで話した「タカダワタル的」がほぼデビュー作という偶然)が冴えてる。

急に歌い出すミュージカルのように、登場人物がカメラ目線になって、その時の気持ちを吐露し始めるシーンは、この題材にすごく合っている。ドロドロしたことを言ってるのに、この気の利いたメタ的な演出が「あくまでも、これはドラマである」という前提を思い出させてくれて、毒気を消してくれるから爽やかに見れる。暴力的なまでに時間を分断する省略と主人公のナレーションも見事だ。多少の悩みはありながらも、サバサバと現状を理解して次の目標に進んでいく主人公にはぴったりな演出だと思う。

最近、干され気味になってしまっている水川あさみも、すごくいい味を出してる。彼女の舌足らずで鼻にかかったような声は、ペラペラで頭チャランポランな役が本当に似合うし、プリッとした体形もかわいらしい。第4話恵比寿での、裸にシャツ姿は特にかわいかった。

セリフも学ぶことが多い。女性の視点で作られた作品は、男のデリカシーの無さ・馬鹿さがよく分かって笑える、と同時に、気をつけないとなと怖くなる。仕事をした後に急いで家に帰って、美味しいご飯を作ってくれている奥さんに対して

”いいよね、家で飯が待ってるって ”

なんて言ってはイケないんだな(この時の、大倉孝二の誉めてるつもりなのに傷つける、デリカシーの無い演技も、こんな奴いるいる感があってすごく良かった)。せっかくの美味しそうなご飯なのに「飯」の一言が全てを台無しにするし、そもそも帰りを待っているのは「ご飯」じゃなくて「奥さん」なんだから。気をつけよう。南無南無。

3月4-5日

 

土曜は、京都の割烹でご飯を食べて、うろうろしながら定番のイノダコーヒーへ。高田渡のコーヒーブルースを聞きながら、ミルクと砂糖アリアリのコーヒーを飲む。高田渡の歌は、背伸びせずに取るに足りないことと、言い訳ばかりを歌ってるのがいい。(最果タヒの抜群のタイトルのエッセイ「きみの言い訳は最高の芸術」を読んでないこと思い出した。)タカダワタル的」の中で、歌い出しを間違えて正直にやり直すシーンも、観客が手拍子をし始めた時に「そんな歌じゃないよ」と制止する姿もまったく嘘がない感じですごく印象的だった。

三条へいかなくちゃ

三条堺町のイノダっていうコーヒー屋へね
あのこにあいに なに好きなコーヒーを少しばかり
いいこだな 本当にいいこだな
あついのをおねがい
そうあついのをおねがい
そうさいごの一滴が勝負さ
オレの好きなコーヒーを少しばかり 

日曜は大阪の街をうろうろ。本町のホテルから、靭公園で散歩してコーヒーを飲み、難波でお好み焼き、心斎橋でたこ焼きを食べ、堀江で買い物とコーヒー。コーヒー→粉もん→粉もん→コーヒー。大阪の街は小さくて歩いて回れるのがいい。本町も行ったり来たりするのに便利な場所だった。本町と言えば、この学天即のネタを思い出す。この中での「何回、本町で乗り換えんねん!」ってのと「縦断せえや!」ってツッコミは頭が良すぎると思う。