さよなら、再見、またいつか。

これが、これが僕の生きる場所だよ!北京の生活や、日本のサブカルチャーについて。

東京女子図鑑

 

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やっと土曜だ。amazonプライムでやってる「東京女子図鑑」が面白くて一気に見てしまった。20分ぐらいでサクサク見れるのもいい。東カレの連載の時は、薄ら寒さが拭えなくてあまり好きじゃなかったんだけど、映像との相性はすごくいい。特に、タナダユキの演出(ちょうど前のエントリーで話した「タカダワタル的」がほぼデビュー作という偶然)が冴えてる。

急に歌い出すミュージカルのように、登場人物がカメラ目線になって、その時の気持ちを吐露し始めるシーンは、この題材にすごく合っている。ドロドロしたことを言ってるのに、この気の利いたメタ的な演出が「あくまでも、これはドラマである」という前提を思い出させてくれて、毒気を消してくれるから爽やかに見れる。暴力的なまでに時間を分断する省略と主人公のナレーションも見事だ。多少の悩みはありながらも、サバサバと現状を理解して次の目標に進んでいく主人公にはぴったりな演出だと思う。

最近、干され気味になってしまっている水川あさみも、すごくいい味を出してる。彼女の舌足らずで鼻にかかったような声は、ペラペラで頭チャランポランな役が本当に似合うし、プリッとした体形もかわいらしい。第4話恵比寿での、裸にシャツ姿は特にかわいかった。

セリフも学ぶことが多い。女性の視点で作られた作品は、男のデリカシーの無さ・馬鹿さがよく分かって笑える、と同時に、気をつけないとなと怖くなる。仕事をした後に急いで家に帰って、美味しいご飯を作ってくれている奥さんに対して

”いいよね、家で飯が待ってるって ”

なんて言ってはイケないんだな(この時の、大倉孝二の誉めてるつもりなのに傷つける、デリカシーの無い演技も、こんな奴いるいる感があってすごく良かった)。せっかくの美味しそうなご飯なのに「飯」の一言が全てを台無しにするし、そもそも帰りを待っているのは「ご飯」じゃなくて「奥さん」なんだから。気をつけよう。南無南無。